身近な災害情報、どうすれば分かりやすく？ ～ハザードマップと避難所情報の整備～
いざという時のために ～身近な災害情報をお届けする難しさ～
皆様、日頃よりまちかど議会ONLINEをご覧いただき、ありがとうございます。
突然ですが、皆様は、お住まいの地域で大きな地震や台風が来たときに、どこに避難すれば良いか、ご自宅の周りはどのような危険があるかをご存知でしょうか。
災害はいつ、どこで起こるか分かりません。いざという時に自分や大切な人の命を守るためには、日頃からの備えが大変重要です。その備えの中でも特に大切になるのが、「正しい災害情報を得ること」、そして「その情報が自分にとって分かりやすいこと」です。
残念ながら、国や自治体から提供される防災情報は、専門的な言葉が使われていたり、どこを見れば良いか分からなかったりと、必ずしも皆様にとって分かりやすいものばかりではないかもしれません。私は、政治家として、こうした「情報の壁」をなくし、誰もが必要な時に必要な情報を得られるようにすることが、大きな役割だと考えています。
今回は、身近な災害情報の中でも、特に重要な「ハザードマップ」と「避難所情報」に焦点を当て、現状の課題と、私がどのようにその改善に取り組んでいるかをご報告させていただきます。
あなたの家のある場所は安全ですか？ ～ハザードマップについて～
ハザードマップとは、自然災害が発生した際に、お住まいの地域でどのような危険が想定されるかを示した地図のことです。例えば、大雨が降った時に浸水する可能性がある場所や深さ、地震が起きた時に揺れが大きい場所、土砂崩れが起こりやすい場所などが色分けして示されています。
このハザードマップを知ることは、ご自身のいる場所の災害リスクを把握し、避難のタイミングや避難先を事前に考える上で非常に役立ちます。
現在、各自治体から様々な種類のハザードマップが発行されています。ご自宅に紙の地図が届いた方もいらっしゃるでしょうし、自治体のホームページで公開されているものもあります。
しかし、皆様から「地図の見方が難しい」「自宅がどこにあるか探しにくい」「インターネットで見ようとしたけれど操作が分からなかった」といったお声をいただくことがあります。せっかくの情報も、見たり使ったりできなければ意味がありません。
私は議会で、これらのハザードマップが、より多くの方に、より分かりやすく伝わるように改善すべきだと提案してまいりました。例えば、地図のデザインを工夫すること、自治体の職員の方が地域に出向いて説明会を開くこと、スマートフォンでも見やすい形式にすることなどです。最近では、自分の住所を入力すると必要な情報が出てくるような、使いやすいシステムの導入についても検討が進んでいます。
こうした取り組みを通じて、皆様がご自身の地域の危険を知り、早めの避難行動につながるよう、今後も働きかけてまいります。
いざという時、どこへ行けば？ ～避難所情報について～
災害が発生し、自宅にいるのが危険だと判断した場合、避難所に移動することがあります。避難所は、学校の体育館や公民館など、地域の安全な場所が指定されています。
避難所がどこにあるか、事前に知っておくことは非常に大切です。しかし、避難所の一覧表を見たときに「うちから一番近い避難所はどこだろう？」「この避難所は今、開いているのだろうか？」「ペットと一緒に避難できる場所はあるのか？」といった疑問を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。また、高齢の方や小さなお子さんがいる方にとっては、避難所までの道のりが安全かどうかも気になるところです。
私は、避難所に関する情報が、いざという時に迷わず、そして安心して避難行動に移せるように整備されるべきだと考えています。例えば、避難所一覧だけでなく、地域の地図と合わせて場所がすぐに分かるようにすること、災害発生時に開設状況がすぐに確認できるような仕組みを作ること、高齢者や障害のある方、小さなお子さんがいる方、ペットと一緒の方など、様々な状況に対応できる避難所（福祉避難所、ペット同伴避難所など）の情報が分かりやすく示されるようにすることです。
議会では、これらの情報の「見つけやすさ」「分かりやすさ」を改善するための提案を行ってきました。また、避難所となる施設の安全点検や、必要な備品の整備状況についても確認し、皆様が安心して過ごせる環境づくりに努めています。
情報を「届ける」ための工夫
ハザードマップも避難所情報も、作成するだけでは十分ではありません。大切なのは、これらの情報が本当に必要とする皆様に「届き」、そして「理解される」ことです。
特に、スマートフォンやパソコンの操作が苦手な方、インターネット環境がない方へ、どのように情報を届けるかが大きな課題です。広報誌への掲載、回覧板での配布、地域の掲示板への貼り出しといった従来の方法に加え、地域の集会所での説明会や、防災リーダーによる戸別訪問での説明なども有効です。
私は、様々な情報伝達手段を組み合わせ、できるだけ多くの方に、それぞれの方法で情報が届くように、自治体に働きかけています。また、地域で防災活動をされている方々との連携も重要だと考えており、皆様が安心して防災情報にアクセスできる環境を整えるための活動を続けています。
最後に ～共に備え、安心して暮らせる地域へ～
災害は、いつか必ず起こる可能性があります。しかし、日頃から地域の危険を知り、避難場所を確認しておくことで、被害を最小限に抑えることができます。
私たちが取り組んでいるハザードマップや避難所情報の「分かりやすさ」向上は、皆様一人ひとりの安全な暮らしにつながるものです。難しいと思わずに、まずはご自宅に届いたハザードマップを見てみたり、自治体のホームページを少し覗いてみたりすることから始めていただければ幸いです。もし、分からないことや困ったことがあれば、どうぞ地域の担当部署や、私のような地域の声を聞く立場にある者にお声がけください。
政治家として、これからも皆様の声に耳を傾け、防災に関する情報が、誰にとっても「身近で、分かりやすく、役立つ」ものになるよう、全力で取り組んでまいります。
このまちで、皆様が安心して暮らし続けられるように。